2023年の桃もおかげさまで多くのご注文をいただき、いただくお声にも励まされながら無事終了となりました。本当にありがとうございました!
シーズン前半はとにかく多くの雨に悩まされました。。
ニュースでもよく話題となっておりました「線状降水帯」が発生して、雨風に打たれ続けたために収穫間近の桃の枝が折られてしまったり、
ほとんど晴れ間がなかったんじゃないかと思うくらいに曇天と雨が続き、なかなか桃の糖度が上がらないので13度以上の桃のみを販売するネットショップでは商品を確保するのが大変でした。
逆に良かったことは、雨が多いために桃のサイズは全体的に大きい傾向にありました。今年おまかせでご注文いただいたお客様には大きい桃がお届けできたのではないかと思います。
後半のシーズンでは、今度はまったく雨が降らないという状況が続きました。木が水を求めている一方で、糖度はかなり高い桃が多く収穫できました。
最近では連日放送されておりますマウイ島の山火事やヨーロッパの熱波のように、温暖化による気候変動が生活を脅かすレベルになってきております。
ここ日本でも温暖化の影響というものを、私たち生産者は肌レベルで感じておりまして、後半のシーズンでは早朝に行う桃の収穫作業も温度が高すぎるために、1~2時間しか作業ができなかったりします。それ以上になると人間にも桃にも良くありません。
空調服は必須アイテムで、収穫後も一日中手放せません。
農作業や果実の品質において障害になるほどの暑さ、雨が降るときには災害レベルの降水量で降り、降らないときは木が枯れてしまうのではないかと思うほど降らないなど。
一般の方が目にするのはスーパーや店頭で並ぶ、きれいな桃だけ。規格外品としても店頭に並ぶことのできない傷んだ桃を目にすることはあまりないので伝わりにくいのですが、
だんだんと「普通に農作物を育てる」ということが難しくなっております。
あまり明るくない話題で申し訳ないのですが、これが今の農業をとりまく環境です。
現代の農業従事者(基幹的)の平均年齢は68.4歳でほぼ70歳。追い打ちをかけるように温暖化などの環境の厳しさ、世界情勢の悪化による肥料・農薬・梱包資材などの高騰。
農業就業人口は下降の一方です。
色々な要因があるのですが、もう「普通に農作物を育てる」だけではきちんと生活できるレベルの収量・収益が上がらない。もちろん雇用も生まれない。
その結果がじわじわとこういった結果に出ていると思います。この傾向はますます強くなっていくと考えています。
当たり前の話ですが環境が悪化しているのに、同じような栽培・経営をしても悪化する一方です。
では、どのようにすればこの現状を切り抜けていけるのか。
上記のことに取り組む必要あるのですが、これは経営者としての能力が当たり前のように必要になる上に栽培技術を取り入れていく情報収集のスキルが必要になると考えています。
さらっと書いておりますが、これらの取り組みを70歳となる農業従事者が行っていけるのか?
正直なことを言うと、年配の方にはここまで意欲的になるのはちょっと難しいのではないかと思います。
まだ若い農家(いつまでを若いというのかはわかりませんがw)が受動的ではなく、日々、年々成長していくという姿勢を持つ生産者・経営者になる。簡単にいうと「何とかしよう必死に新しい挑戦をしていく」必要があると思います。
当園も来シーズンの桃にむけて、更なる一手はもう既に考えております。
インスタなどでは目を引きやすい綺麗な画像が多くあげられていますが、その裏側にある思いや考え、農業の現実は伝わりづらい。農業にあまり関わりのない方に、現場から正しい情報を伝えていくのはもっとも大切なことだと考えております。
自分の食べているものが生産されている現場を、少しでもいいので知っていただくきっかけとなるようなコンテンツをブログに書いていきたいと思います。
桃(6月~8月)、みかん(10月~12月)、レモン(11月~1月)と美味しい旬の時期は限られており、
また年によっては早めに完売となることがあります。
「販売はまだ?いつから始まるの?」や「え?販売はもう終わったの?」などのお問い合わせを多くいただいておりまして、
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